春には3万本の山桜が花開く吉野の山は、日本の美しさを象徴する名勝の一つである。この美しい風景を、100年後の人々に残そうという運動が有志により行われているという。吉野桜の保護・育成に取り組む福井良盟氏と、この運動に共鳴する上甲 晃氏に、古くから親しまれてきた桜と日本人の深い関係を交えて、後世に伝えたい思いについて語り合っていただいた(写真:大和三庭園の一つに数えられ、千利休が作庭したといわれる竹林院群芳園にて)。
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志ネットワーク「青年塾」代表
上甲 晃
じょうこう・あきら
昭和16年大阪市生まれ。40年京都大学卒業と同時に、松下電器産業(現・パナソニック)入社。広報、電子レンジ販売などを担当し、56年松下政経塾に出向。理事・塾頭、常務理事・副塾長を歴任。平成8年松下電器産業を退職、志ネットワーク社を設立。翌年、青年塾を創設。著書に『松下幸之助に学んだ人生で大事なこと』(致知出版社)など多数。
吉野山保勝会理事長
福井良盟
ふくい・りょうめい
昭和20年奈良県生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業後、同大学院人文科学研究科修士を修了。吉野町議会議員を経て、63年吉野町長に就任(~平成20年)。吉野山保勝会理事長。竹林院第41世院主。