いまから66年前、僅か10人の学生によって立ち上げられた演劇集団は、幾度もの存続の危機を乗り越え、日本を代表する人気劇団へと成長した。劇団四季の創設者・浅利慶太氏──彼はいかにしてこの大業を成し遂げたのか。現社長の吉田智誉樹氏と、浅利氏と親交の深かった池田雅之氏に、この希有なる劇団を貫く志について語り合っていただいた。
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劇団四季による『キャッツ』(撮影:下坂敦俊)
四季社長
吉田智誉樹
よしだ・ちよき
昭和39年神奈川県生まれ。62年慶應義塾大学文学部卒業後、四季に入社。主に広報営業関連セクションを担当。制作部広宣・ネットグループ長、執行役員広宣部長、取締役広報宣伝担当を歴任。平成26年四季社長に就任。
早稲田大学名誉教授
池田雅之
いけだ・まさゆき
昭和21年三重県生まれ。現在、早稲田大学名誉教授。早稲田大学文学部英文科卒業。ロンドン大学大学院客員研究員。専門は比較文学、比較文化論。小泉八雲など数多くの訳書を手掛ける翻訳家でもある。長らくNPO法人「鎌倉てらこや」理事長を務め、現在、顧問。文部科学大臣奨励賞、正力松太郎賞等を授与される。著書に『猫たちの舞踏会 エリオットとミュージカル「キャッツ」』『日本の面影』(ともに角川ソフィア文庫)『イギリス人の日本観』(成文堂)など多数。訳書に『キャッツ』(ちくま文庫)『猫の童話集』(草思社文庫)など。