小学校1年生の時に言葉というものが好きになれば、国語について一生苦労することがない――。長年日本語教育に携わってきた明治大学教授・齋藤 孝氏のそんな思いから1冊の本が生まれた。『齋藤 孝のこくご教科書 小学1年生』である。小学生に与えるには、どのような国語の題材が理想なのか。音読などを取り入れた隂山メソッドで知られる隂山英男氏とともに、現代の教育の問題点や幼少期に国語教育が果たす役割、文化遺産としての日本語の価値などを交えつつ、語り合っていただいた。
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隂山ラボ代表
隂山英男
かげやま・ひでお
昭和33年兵庫県生まれ。55年岡山大学法学部卒業。城崎郡内の小学校を経て平成元年より兵庫県朝来町立山口小学校教諭。公募により15年広島県尾道市立土堂小学校の校長に就任。18年京都市の立命館小学校副校長就任。現在は陰山ラボ代表。教育クリエイターとして全国各地で学力向上アドバイザーを務める。著書に『隂山メソッド徹底反復「音読プリント」』(小学館)『陰山英男の読書が好きになる名作』(講談社)など多数。
明治大学教授
齋藤 孝
さいとう・たかし
昭和35年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。著書に『子どもと声に出して読みたい「実語教」』『親子で読もう「実語教」』『子どもと声に出して読みたい「童子教」』『楽しみながら 1分で脳を鍛える速音読』など多数。最新刊に『齋藤孝のこくご教科書 小学一年生』(いずれも致知出版社)。