子供の頃に失明し、盲学校教師となった竹内昌彦さんには若い頃から温め続けてきた夢があった。それが発展途上国に盲学校を建てることだった。人生の後半、その夢を実現した竹内さんは新たな人生のテーマと出合う。途上国にいる小児白内障の子供たちを救済することである。今年八十歳になる竹内さんに、苦難多き人生を振り返っていただきながら、活動に懸ける思いを語っていただいた。
認定NPO法人ヒカリカナタ基金理事長
竹内昌彦
たけうち・まさひこ
昭和20年中国天津で生まれる。43年東京教育大学(現・筑波大学)教育学部特設教員養成部を卒業後、岡山県立岡山盲学校教諭になり、教頭を歴任し平成17年に退職。23年モンゴルに、27年キルギスに盲学校をつくる。28年発展途上国の視覚障碍児の支援を目的に認定NPO法人ヒカリカナタ基金を設立し理事長に就任。その人生体験に基づく講演は約3000回を数える。