生涯に481の企業経営、約600の社会事業に携わり、近代日本の礎をつくった渋沢栄一。若き日に倒幕の志士だった渋沢はやがて幕臣となり、明治政府の役人を経て実業家へと転身する。様々な変節を経たように思える渋沢だが、そこには決してぶれることのない志が貫かれていたという。作家の童門冬二氏と評論家の守屋 淳氏に、その人生や信条について語り合っていただいた。
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作家
童門冬二
どうもん・ふゆじ
昭和2年東京生まれ。東京都庁にて広報室長、企画調整局長を歴任後、54年に退職。本格的な作家活動に入る。第43回芥川賞候補。平成11年勲三等瑞宝章を受章。著書は代表作の『小説上杉鷹山』(学陽書房)をはじめ、『人生を励ます太宰治の言葉』『楠木正成』『水戸光圀』(いずれも致知出版社)『歴史の生かし方』『歴史に学ぶ「人たらし」の極意』(共に青春出版社)など多数。
評論家
守屋 淳
もりや・あつし
昭和40年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大手書店勤務を経て独立。現在は『孫子』『論語』を中心とする中国古典をテーマとした執筆や企業研修、講演活動などを行う。著書に『現代語訳 論語と算盤』(ちくま新書)『現代語訳 渋沢栄一自伝』(平凡社新書)など多数。