安岡正篤師の高弟・渡邉五郎三郎氏、98歳。幼少期に厳父より「武士の子」として躾けられ、ここに人生の志を固めた。戦後は同志とともに日本健青会を立ち上げ、荒廃した祖国の再建に尽力するとともに、同義国家の礎となる人づくり、古典教育に身を挺してきた。安岡師や数々の先哲、そして日本という国、戦友……。様々な恩に生かされ、その恩に報いんとしてきた、これまでの人生を振り返っていただいた。
元福島新樹会代表幹事
渡邉五郎三郎
わたなべ・ごろうさぶろう
大正8年福岡県生まれ。昭和11年旧制中学明善校を卒業し、南満工専技養・機械科卒業後、満鉄に勤務。26年参議院議員秘書。41年国務大臣行政管理庁長官秘書官、51年福島県知事政務秘書。平成2年から27年まで政策提言集団・福島新樹会代表幹事を務める。著書に『西郷南洲手抄言志録を読む』(致知出版社)など。