明治、それは急激に近代化が進展した時代。一面には、舶来の思想がなだれ込んだ時代とも言えよう。そんな歴史の転換点で明治天皇の侍講を20年にわたり務め、同郷の井上 毅と「教育勅語」の起草に尽力。稀代の名君を育て、日本を貫くものを世に知らしめんとしたのが元 田 永 孚だ。近年風化しつつあるその偉業を、肥後の偉人顕彰会・永田 誠会長に繙いていただいた。
肥後の偉人顕彰会会長
永田 誠
ながた・まこと
昭和49年熊本県生まれ。平成7年熊本工業専門学校電気科卒業。一般企業に勤める傍ら、30年「肥後の偉人顕彰会」を設立、副会長に就任。令和3年会長。著書に『井上毅先生』(肥後の偉人顕彰会編/ネクストパブリッシング出版)がある。