浄土真宗の僧として、また篤志面接委員として刑に服する人々に生き方を説き続ける真宗大谷派淨信寺副住職の西端春枝さん。その西端さんを心の師と仰ぐ坂岡嘉代子さんは、問題を抱える子供たちを支援する活動を40年間続けてきた。様々な人々の恩を感じ、それに報いる生き方を貫かれたお二人に、恩に支えられたこれまでの人生を語り合っていただいた。
真宗大谷派淨信寺副住職
西端春枝
にしばた・はるえ
大正11年大阪府生まれ。昭和16年大谷女子専門学校卒業後、小学校教師に。20年退職。21年西端行雄氏と結婚、夫婦で行商を始める。25年ハトヤを開業し、38年ニチイ創立。49年同社株式上場を機に退職。淨信寺副住職として今日に至る。大谷学園理事、全国女性同友会名誉会長、近畿女性同友会会長、「雑巾を縫う会」会長などを務める。著書に『熱き人生を求めるあなたへ』(ぱるす出版)など。
はぐるまの家代表
坂岡嘉代子
さかおか・かよこ
昭和21年福井県生まれ。16歳で脳脊髄膜炎発病以来、青春を闘病生活に生きる。その間、県手話通訳を経て聾啞者、非行少年のための太鼓グループを結成。63年「和太鼓はぐるま」としてプロデビューさせる。平成2年親子の駆け込み寺「はぐるまの家」開設。裁判所や児童相談所の要請で非行、不登校、家庭内暴力を受けた子供たちなどを引き取っている。21年社会貢献支援財団より社会貢献者表彰。27年藍綬褒章受章。