生命誌という新たな分野を切りひらき、科学者として独自の視点からいのちを見つめる、JT生命誌研究館館長・中村桂子さん。片や在宅ホスピス医としていのちと向き合う、ふじ内科クリニック院長・内藤いづみさん。ともに20年以上にわたって現場を通じて得たいのちの学びを、縦横に語り合っていただいた。
JT生命誌研究館館長
中村桂子
なかむら・けいこ
昭和11年東京生まれ。お茶の水女子大学付属高等学校卒業後、東京大学理学部化学科に入学。同大学院生物化学科修了後、46年三菱化成生命科学研究所入所。早稲田大学人間科学部教授、大阪大学連携大学院教授を経て、平成5年からJT生命誌研究館副館長に。14年同館長に就任して現在に至る。著書に『知の発見』(朝日出版社)など多数。
ふじ内科クリニック院長
内藤いづみ
ないとう・いづみ
昭和31年山梨県生まれ。福島県立医科大学卒業後、三井記念病院内科、東京女子医科大学病院第一内科等を経て、61年英国に移住。英国のホスピスムーブメントに学ぶ。平成3年に帰国後、7年ふじ内科クリニックを開設、院長に就任。日本ホスピス在宅ケア研究会理事。著書に『いのちの不思議な物語』(佼成出版社)など多数。