昨夏のリオ五輪、怪我に苦しみながらも、8位からの大逆転で見事銅メダルを獲得した重量挙げ女子日本代表の三宅宏実さん。その宏実さんを誰よりも支え、2大会連続のメダル獲得へと導いたのが、監督であり、父親である三宅義行氏だった。日本女子重量挙げ史上初のメダル、日本五輪史上初の父娘メダルという2つの快挙はいかにして生まれたのか。二人三脚で歩んできた16年の道のみを振り返りつつ、勝利への方程式に迫る。
日本ウエイトリフティング協会会長
三宅義行
みやけ・よしゆき
昭和20年宮城県生まれ。法政大学卒業後、自衛隊体育学校に在籍。43年メキシコシティ五輪ウエイトリフティングフェザー級で銅メダル。44年、46年の世界選手権でそれぞれ優勝。現役引退後は指導者として数多くの重量挙げ選手を育成し、日本重量挙げ界の発展に貢献する。平成13年東部方面総監部勤務を最後に一等陸佐で退官。28年より現職。
重量挙げ女子日本代表
三宅宏実
みやけ・ひろみ
昭和60年埼玉県生まれ。平成12年より父・義行の指導の下、重量挙げ競技を始める。五輪は16年のアテネ大会から4大会連続出場。24年ロンドン大会では銀メダル、28年リオデジャネイロ大会では銅メダルを獲得。女子48キロ級及び53キロ級の日本記録保持者。現在いちご㈱ウエイトリフティング部選手兼コーチ。