人生を真剣に生きる人の言葉には力がある——。詩人・坂村真民と書家・相田みつをはまさにその典型だろう。それぞれ2021年で没後15年、30年を迎えるが、お二人の作品はなぜいまも多くの人の心を捉えて離さないのか。なぜお二人の言葉には心を鼓舞する力があるのか。異才の人を父親に持つ西澤真美子さんと相田一人さんに、その言葉の魅力を、背景にあるものも含めて語り合っていただいた。
坂村真民記念館館長補佐[学芸員]
西澤真美子
にしざわ・まみこ
昭和24年愛媛県生まれ。詩人・坂村真民氏の末娘。大学入学と同時に親元を離れたが、「念ずれば花ひらく」詩碑建立や国内外の旅行などを真民氏と共にする。母親の病気を機に愛媛県砥部町に戻り、その後、病床の母を見守った。平成24年の坂村真民記念館設立にも尽力。
相田みつを美術館館長
相田一人
あいだ・かずひと
昭和30年栃木県生まれ。書家・詩人 相田みつを氏の長男。出版社勤務を経て、平成8年東京に相田みつを美術館を設立、館長に就任。相田みつを氏の作品集の編集、普及に携わる。著書に『相田みつを 肩書きのない人生』(文化出版局)などがある。