目の前のいま、ここに命のすべてを注ぎ込む生き方を禅は私たちに教えてくれている。愛知専門尼僧堂堂頭・青山俊董氏、駒澤大学元総長・大谷哲夫氏は共に只管打坐の修行に打ち込みつつも、宗祖・道元禅師の教えを深く学び、その教えを広く伝えてこられた。長年、仏道に生き心を深く掘り下げてきたお二人に、これまでの歩みや禅の神髄を語り合っていただいた。
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愛知専門尼僧堂堂頭
青山俊董
あおやま・しゅんどう
昭和8年愛知県生まれ。5歳の時、長野県の曹洞宗無量寺に入門。駒澤大学仏教学部卒業、同大学院修了。51年より愛知専門尼僧堂堂頭。参禅指導、講演、執筆のほか、茶道、華道の教授としても禅の普及に努める。平成16年仏教伝道文化賞功労賞を受賞。21年曹洞宗の僧階「大教師」に就任。著書に『道はるかなりとも』(佼成出版社)『一度きりの人生だから』(海竜社)『般若心経ものがたり』(大法輪閣)など多数。CDに『人間の根を養う禅の教え』『人間の花を咲かせる禅の教え』(致知出版社)など。
駒澤大学元総長
大谷哲夫
おおたに・てつお
昭和14年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文学研究科東洋哲学専攻修了。駒澤大学大学院博士課程。曹洞宗宗学研究所所員・講師を経て、駒澤大学に奉職。同大学教授、副学長、学長、総長、都留文科大学理事長、東北福祉大学学長を歴任。現・北京大学客員教授、国際(日中)禅文化交流協会会長。長泰寺住職。著書に『道元一日一言』(致知出版社)『祖山本永平広録考注集成(上・下)』(一穂社)『永平の風 道元の生涯』(文芸社)など多数。