現役作曲家として日本の情緒を紡ぎ出す演歌をいまなお生み出し続ける船村徹氏、83歳。「王将」「なみだの船」「矢切の渡し」など数々の名曲を筆頭に、旺盛な創作活動によって積み上げてきた曲は5,000曲を超える。17歳で作曲家を志し、日本の歌謡界を長年牽引してきた。その人生には平らかな道も険しい道中もあった。その歩みを筑波大学名誉教授の村上和雄氏に伺っていただいた。
この記事は約19分でお読みいただけます
作曲家
船村 徹
ふなむら・とおる
昭和7年栃木県生まれ。24年東洋音楽学校(現・東京音楽大学)入学。30年「別れの一本杉」の作曲で世に出る。以後、「東京だョおっ母さん」「王将」「矢切の渡し」「女の港」「兄弟船」「風雪ながれ旅」「みだれ髪」など数々のヒット曲を生み、5,000曲以上の作曲を手掛ける。日本作曲家協会会長、日本音楽著作権協会会長を歴任。紫綬褒章、旭日中綬章を受章。文化功労者。最新刊に『兄の戦争』(潮書房光人社)。
筑波大学名誉教授
村上和雄
むらかみ・かずお
昭和11年奈良県生まれ。38年京都大学大学院博士課程修了。53年筑波大学教授。遺伝子工学で世界をリードする第一人者。平成11年より現職。著書に『スイッチ・オンの生き方』『人を幸せにする魂と遺伝子の法則』、共著に『遺伝子と宇宙子』(いずれも致知出版社)などがある。