2024年1月号
特集
人生の大事
総リード

人生の大事

この記事は約3分でお読みいただけます

さとる氏は安岡正篤まさひろ(せいとく)師の弟子として、生涯を自己修養と聖賢の学の普及にささげられ、101歳の人生をまっとうされた方である。その伊與田氏がよく口にされた言葉がある。

「西洋の老いは悲惨さがつきまとうが、東洋の老いは人間完成に向けた熟成期なのである。年を取るほど立派になり、息を引き取る時にもっとも完熟した人格を備える。そういう人生でありたい」

伊與田氏にとっての〝人生の大事〟を示した言葉である。

本号で作家の五木寛之氏と禅僧の青山しゅんどう氏にご対談いただいた。共に90歳を超え、なお人生のこうほうを歩まれるお二人だけに、味わい深いものになった。今回の対談にその話は出なかったが、以前、青山俊董氏から仏教にはぜんしきという言葉があり、人間には3つの善知識が必要である、と伺ったことがある。