茶道裏千家前家元の千 玄室氏は2022年数えで100歳を迎えられた。70年以上、国内外で茶道の普及を続けるその精進努力には、いささかの衰えもない。その根底にあるのは、日本の未来のために身を捧げ沖縄の海で散華していった戦友たちの思いである。数多くの人生の山坂を乗り越えてこられた氏に、いまの心境と共に、これまでの歩みを語っていただいた。
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茶道裏千家第15代・前家元
千 玄室
せん・げんしつ
大正12年京都府生まれ。昭和21年同志社大学法学部卒業後、米・ハワイ大学で修学。39年千利休居士15代家元を継承。平成14年長男に家元を譲座し、千玄室大宗匠を名乗る。文学博士、哲学博士。主な役職に外務省参与、ユネスコ親善大使、日本・国連親善大使、公益財団法人日本国際連合協会会長。文化勲章、レジオン・ドヌール・勲章オフィシエ、レジオン・ドヌール勲章コマンドール(フランス)、大功労十字章(ドイツ)、独立勲章第一級(UAE)等を受章。