医療の充実した今日の日本でも、こどもの死亡率は他の先進国に比べて高いという。この現状を変えるべく、瀕死のこどもを救う小児集中治療の普及に尽力してきたのが植田育也氏である。24時間態勢の過酷な現場を担う植田氏に、この医療に懸ける思いを伺った。
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埼玉県立小児医療センター集中治療科科長兼部長
植田育也
うえた・いくや
昭和42年千葉県生まれ。平成3年千葉大学医学部卒業。以後、千葉大関連施設にて小児科研修。6~9年、米国(オハイオ州)シンシナティ小児病院にて小児集中治療の専門研修、および小児科シニアレジデント研修。9年に帰国し、以後、長野県立こども病院、静岡県立こども病院にて、小児集中治療室(PICU)の設立にかかわる。27年に現任地へ赴任。28年12月に新病院移転を機に、小児救命救急センター・PICUを開設、運営。