この日本には、病院をいくつ回っても診断がつかない、原因不明の体調不良に悩む人が数知れずいる。そうした患者を受け入れ、問診を中心とする精緻なチーム医療で症状を究明するプロ集団がある。千葉大学医学部附属病院総合診療科。同科を立ち上げ、国内では数少ない総合診療医として走り続ける生坂政臣医師の開拓の軌跡を追った。
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千葉大学医学部附属病院名誉教授
生坂政臣
いくさか・まさとみ
昭和33年福岡県生まれ。60年鳥取大学医学部卒業。東京女子医科大学大学院博士課程(神経内科)修了後、平成2年アイオワ大学家庭医療学レジデントとなる。4年に米国アイオワ州医師免許、5年米国家庭医療学専門医取得。聖マリアンナ医科大学総合診療内科主任医長などを経て、14年より生坂医院副院長。15年千葉大学医学部附属病院総合診療科教授、令和6年名誉教授。日本専門医機構 総合診療専門医検討委員会委員長。