「私の人生はある意味、涙と共にあると言っていいかもしれないですね」。そう語るのはサンリオエンターテイメント社長の小巻亜矢さん。専業主婦から経営者に転じ、赤字に陥っていた同社を僅か2年で黒字化、前期は過去最高益を実現した。一方、34歳の時に最愛の息子と死別し、40代で立て続けに乳がんや子宮の病を患った。小巻さんは悲喜交々の経験にどう向き合い、豊饒な人生を歩んできたのか。
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サンリオエンターテイメント社長
小巻亜矢
こまき・あや
1959年東京都生まれ。1983年成城大学法学部卒業後、サンリオ入社。結婚を機に退社して11年の専業主婦生活を過ごす。その間に3人の子を出産するも、次男を幼くして事故で亡くす。その後、サンリオ関連会社に復帰し、2014年サンリオエンターテイメント顧問、翌年同社取締役。2016年サンリオピューロランド館長、2019年サンリオエンターテイメント代表取締役社長。仕事の傍ら、2011年51歳で東京大学大学院に進学し、対話的自己論で修士論文を纏める(2013年修了)。著書に『サンリオピューロランドの人づくり』(ダイヤモンド社)『逆境に克つ!』(ワニブックス)など。