海外で亡くなった日本人の遺体を国内に搬送し、遺族の元に送り届けるプロフェッショナル集団がいる。国際霊柩送還士。国境を越え、亡くなった方の尊厳と遺族の思いに寄り添い続けている。同事業の専門会社を日本で初めて立ち上げた木村利惠さんに、道なき道を切り拓いてきた歩み、人の生死をみつめる中で掴んだ〝幸せな人生を送るヒント〟を伺った。
エアハース・インターナショナル社長
木村利惠
きむら・りえ
1961年東京都生まれ。勤務先の葬儀社で国際霊柩送還業を学ぶ。2003年日本初の国際霊柩送還専門会社となるアムズコーポレーション(現:エアハース・インターナショナル)を設立。2012年エアハース・インターナショナルを題材とした佐々涼子氏のノンフィクション『エンジェルフライト:国際霊柩送還士』(集英社)が出版され、開高健ノンフィクション賞を受賞。年間平均250体ほどの遺体・遺骨の送還に携わっている。