「国難ついに来たれり」。ジャーナリストの櫻井よしこさんと、陸上自衛隊元西部方面総監・番匠幸一郎氏は共に、対談中、この言葉を強調した。日本を取り巻く情勢がかつてない緊張状態にあるいま、この国難にどう対峙すべきなのだろうか。お二人の話から見えてくるのは、自律自助の精神に立脚した、これからの国のあり方である。
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当時海外の軍隊から絶賛されたイラク南部サマーワの陸上自衛隊宿営地の全景ⓒ時事/陸上幕僚監部提供
元陸上自衛隊西部方面総監
番匠幸一郎
ばんしょう・こういちろう
昭和33年鹿児島県生まれ。55年防衛大学校卒業。平成12年米国陸軍戦略大学卒業。第三普通科連隊長兼名寄駐屯地司令、第一次イラク復興支援群長、幹部候補生学校長、陸上幕僚監部防衛部長、第三師団長、陸上幕僚副長、西部方面総監などを歴任し、平成27年退官。平成30年まで国家安全保障局顧問。現在は丸紅顧問の他、全日本銃剣道連盟会長を務める。
第1次イラク復興支援群長として、子供たちに文房具セットを手渡す番匠幸一郎氏ⓒ時事
ジャーナリスト
櫻井よしこ
さくらい・よしこ
ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業後、「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局勤務。日本テレビニュースキャスター等を経て、現在はフリージャーナリスト。平成19年「国家基本問題研究所」を設立し、理事長に就任。23年日本再生に向けた精力的な言論活動が評価され、第26回正論大賞受賞。24年インターネット配信の「言論テレビ」創設、若い世代への情報発信に取り組む。近著に『韓国壊乱 文在寅政権に何が起きているのか』(PHP新書)など多数。