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「かんてんぱぱシリーズ」でお馴染みの長野県の伊那食品工業は、年輪経営に軸足を置いた独自の経営で知られる。売り上げや利益を追わず社員の幸せを目的として確実な成長に導いてきた最高顧問・塚越 寛氏の経営手法は、いまやトヨタ自動車をはじめとする全国の名だたる企業までが注目するところとなった。貧困や病など多くの逆境に見舞われながらも、試練を逞しく乗り越えて有名企業に育て上げた塚越氏。その人生や経営に対する思いを、長年の知己で氏を敬愛する、俳優で仏像彫刻家の滝田 栄氏にお聞きいただいた。
伊那食品工業最高顧問
塚越 寛
つかこし・ひろし
昭和12年長野県生まれ。33年伊那食品工業入社。58年社長就任。会長を経て令和元年より最高顧問。経営哲学である「年輪経営」は経済界に多大な影響を与え、塚越氏を師と仰ぐ経営者は多い。科学技術庁長官賞、農林水産大臣賞、黄綬褒章、旭日小綬章、渋沢栄一賞など受賞・受章多数。著書に『いい会社をつくりましょう』(文屋)など多数。評伝に『評伝 伊那食品工業株式会社 塚越寛』(あさ出版)。
俳優、仏像彫刻家
滝田 栄
たきた・さかえ
昭和25年千葉県生まれ。中央大学在学中に演劇と出合い、文学座演劇研究所から劇団四季を経て独立。58年のNHK大河ドラマ『徳川家康』で主演。『草燃える』『なっちゃんの写真館』などのテレビドラマでも活躍。舞台『レ・ミゼラブル』は62年の初演から14年間主役を演じ続ける。料理番組『料理バンザイ!』の司会は57年から20年間務めた。40代で仏像制作を始め、現在は長野県八ヶ岳を拠点に仏教の研究、自然保護活動などを続けている。