『致知』を活用した人間学の勉強会「木鶏会」が教育の場に大きく広がりつつある。今年(2023年)、夏の甲子園で見事優勝を果たした慶應義塾高等学校野球部と、中学女子バレーボールで史上初の4連覇を成し遂げた金蘭会中学校バレーボール部も、毎月の木鶏会を通じて『致知』を熱心に学んでいる。それぞれのチームを率いて目覚ましい実績を上げてきた森林貴彦氏と佐藤芳子氏に、指導において人間学を重視する理由や、木鶏会に懸ける思いを、ご体験を交えて語り合っていただいた。
107年ぶりの優勝を果たし、ベンチを駆け出す慶應義塾高校野球部の選手たち ©時事
慶應義塾高等学校野球部監督
森林貴彦
もりばやし・たかひこ
昭和48年東京都生まれ。平成8年慶應義塾大学法学部卒業。大学在学中に慶應義塾高等学校の大学生コーチを務める。卒業後、NTT勤務を経て、指導者を志し筑波大学大学院でコーチングを学ぶ。その後慶應義塾幼稚舎教員をしながら、慶應義塾高等学校野球部コーチ、助監督を経て、27年監督に就任。令和5年全国高校野球選手権大会で107年ぶりの優勝を果たす。著書に『Thinking Baseball ─慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"』(東洋館出版社)がある。
今年、中学女子バレーボール史上初の全国大会4連覇を成し遂げ、胴上げされる佐藤監督
金蘭会中学校バレーボール部監督
佐藤芳子
さとう・よしこ
大阪府生まれ。千里金蘭大学短期大学部を経て、平成17年大阪樟蔭女子大学学芸学部卒業。卒業後にバレーボールの指導を始め、21年金蘭会中学校女子バレーボール部監督に就任。全国大会優勝は通算7回、令和5年には中学女子バレーボール史上初の4連覇を達成した。