古来、日本の先人たちが修養の糧として学んできた東洋古典『大学』。人間や社会の原理原則を説くその教えは、この混迷の時代に大きな指針となるものである。広島県教育委員会教育長の平川理恵氏は、東洋思想研究家・田口佳史氏のもとで長年、古典を学んできた塾生の一人。トップ営業社員、起業家、民間人校長などの経歴を経て、現在は広島県にて様々な教育改革の陣頭指揮を執っている。その実践は『大学』の教えそのものと話す田口氏と共に、『大学』の教えを現代にどう生かすかを語り合っていただいた。
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東洋思想研究家
田口佳史
たぐち・よしふみ
昭和17年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、日本映画社入社。47年イメージプランを創業。著書に『佐久間象山に学ぶ 大転換期の生き方』をはじめ『ビジネスリーダーのための老子「道徳経」講義』『人生に迷ったら「老子」』『横井小楠の人と思想』『東洋思想に学ぶ人生の要点』『「書経」講義録』など。最新刊に『「大学」に学ぶ人間学』(いずれも致知出版社)。
田口氏の新刊『「大学」に学ぶ人間学』
広島県教育委員会教育長
平川理恵
ひらかわ・りえ
昭和43年京都府生まれ。平成3年同志社大学文学部卒業。リクルート入社。情報誌の営業を担当しトップセールスとなる。9年南カリフォルニア大学にMBA留学。11年退職。留学支援会社設立。21年会社を売却。22年横浜市の民間人校長公募により市立市ヶ尾中学校長などを歴任。30年広島県教育委員会教育長となり様々な教育改革を手掛けている。