ともに若くして海外で腕を磨き、世界を舞台にその才能をいかんなく発揮してきた2人の心臓外科医がいる。南 和友氏と佐野俊二氏だ。厳しい環境に身を置きながら、周囲の信頼を得ることで活躍の場を自ら掴み取ってこられたお二人に、医師として半生や仕事に懸ける思いとともに、グローバルな視点から医療を語っていただいた。
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ドイツ ボッフム大学永代教授 東京ハートセンター顧問
南 和友
みなみ・かずとも
昭和21年大阪府生まれ。49年京都府立医科大学卒業。51年ドイツ国費留学生としてデュッセルドルフ大学胸部・血管・心臓外科に留学。翌年から同大学病院で助手、講師を歴任。59年バード・ユーン・ハウゼン心臓病センターの主任心臓外科医に就任。平成元年ボッフム大学臨床教授を兼任。16年同大学永代教授に任命される。17年に帰国後、日本大学医学部心臓血管外科教授、北関東循環器病院長を経て、現在は東京ハートセンター顧問を務める。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校外科学教授
佐野俊二
さの・しゅんじ
昭和27年広島県生まれ。52年岡山大学医学部卒業。57年同大学大学院医学研究科卒業。日本での臨床研修を経て、ニュージーランドのオークランド大学グリーンレーン病院で研修医、オーストラリアのメルボルン大学王立小児病院で助教授を務める。平成2年岡山大学医学部第二外科助手。同医学部心臓血管外科教授、同大学医学部附属病院副院長などを経て、28年11月にカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)外科教授に就任。