荒 美有紀さんは16歳で難病を発症し右耳に異常を覚えるようになった。さらに大学1年で左耳、4年の時には両目にまで障碍が及び、ついに全盲聾の身となった。絶望と悲しみの中で、彼女はどのように心を立て直し、人生に光を見出していったのだろうか。難病と向き合いながら「ヘレン・ケラーのように誰かのサポートに生きたい」と明るく語り、夷険一節そのものの人生を歩む荒さんにお聞きした(なお、インタビューは、点字を応用した「指点字」の通訳によって荒さんに伝えられ、荒さんは口頭で質問に答えられた)。
東京盲ろう者友の会理事
荒 美有紀
あら・みゆき
昭和63年栃木県生まれ。明治学院大学文学部卒業。現在は東京盲ろう者友の会理事、全国盲ろう者協会が発行する雑誌『コミュニカ』編集委員。著書に『手のひらから広がる未来』(朝日新聞出版)がある。