2022年3月号
特集
渋沢栄一に学ぶ人間学
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渋沢栄一に学ぶ人間学

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    渋沢栄一は天保11(1840)年、武州血洗島村ぶしゅうちあらいじまむらという地に生まれた。

    武州の片田舎に生まれたごく平凡な一人の若者が、いかにして日本資本主義の父と謳われるような大きな人物になったのか。その秘密を探りたいと思い、小説『雄気堂々ゆうきどうどう』を書いたという作家の城山三郎は、この地名について、ったったの多い土地柄で、斬り取った血まみれの生首を洗うから血洗島村。そんな地名がつくくらい気性の荒い土地で生まれた栄一も「血の熱い男」だった、と述べている。