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18世紀、江戸幕府を中心とする大名財政の綻びが現れ、諸藩で改革が決行されたが、『日暮硯』に描かれた信州松代藩の改革は異彩を放っている。そこには藩士や領民との間に信頼を築き、長期的繁栄の土台をつくった名臣・恩田 杢の働きがあった。恩田が生涯を賭して貫いた改革の精神とは何か。同書を深く探究してきた歴史学者の笠谷和比古氏に繙いていただく。[写真©PIXTA]
国際日本文化研究センター名誉教授
笠谷 和比古
かさや・かずひこ
昭和24年神戸市出身。48年京都大学文学部史学科卒業、53年同大学院文学研究科博士課程単位取得。国際日本文化研究センター研究部教授、総合研究大学院大学教授等を経て平成30年大阪学院大学法学部教授、令和3年より現職。著書は『真田松代藩の財政改革―「日暮硯」と恩田杢』(吉川弘文館)他多数。