貧しい境遇にも屈せず医者となり、弱い立場にある人々のために力を尽くすと共に、国際医療支援や作家としても幅広く活躍する鎌田 實氏。日本を代表する臨床心理学者・河合隼雄氏に薫陶を受け、臨床心理士として人生に悩み苦しむ人々の心に寄り添い、共に歩んできた皆藤 章氏。生と死の現場で命を見つめ続けてきたお二人が実体験を交えて語り合う、私たちが生きていく意味、幸福な人生を送る要諦――。
諏訪中央病院名誉院長
鎌田 實
かまた・みのる
昭和23年東京都生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県の公立病院・諏訪中央病院に勤務。63年39歳で同病院院長に就任。地域一体型の医療に携わり、長野県を健康長寿県に導く。平成17年より名誉院長。また日本チェルノブイリ連帯基金と日本・イラク・メディカルネットを創設し軌道に乗せ、現在は顧問。国際的な医療支援の取り組みで、読売国際協力賞、日本放送協会放送文化賞を受賞。近著に『鎌田實の人生図書館』(マガジンハウス)『鎌田式 長生き食事術』(アスコム)など。
臨床心理士
皆藤 章
かいとう・あきら
昭和32年福井県生まれ。52年京都大学工学部入学。3年次に京都大学教育学部転学部。61年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定。大阪市立大学助教授、京都大学助教授などを経て、平成19年より京都大学大学院教育学研究科教授。30年4月からハーバード大学客員教授に就任。現在、奈良県立医科大学特任教授。文学博士。臨床心理士。著書に『それでも生きてゆく意味を求めて』(致知出版社)。