約17万人の医師たちを率いる日本医師会会長の横倉義武氏が、昨年、日本人で3人目となる世界医師会会長に就任した。114カ国のリーダーとして日本の国民皆保険を世界に普及するという志に燃える横倉氏だが、その医師としての原点は、無医村の地域医療の振興に生涯を捧げた父親の後ろ姿にあった。
世界医師会会長、日本医師会会長
横倉義武
よこくら・よしたけ
昭和19年福岡県生まれ。44年久留米大学医学部卒業後、同大学病院に心臓血管外科医として勤務。西ドイツのミュンスター大学留学後、58年ヨコクラ病院に。福岡県医師会会長を経て平成22年第19代日本医師会会長(現在3期目)、29年114か国が加盟する第68代世界医師会会長に就任。