2021年3月号
特集
名作に心を洗う
我が心の名作⑦
  • エッセイスト浅見帆帆子

エスター&ジェリー・ヒックス
『サラとソロモン』

    この記事は約8分でお読みいただけます

    引き寄せの法則を易しく説いた児童小説

    私にとって読書とは、自分の気持ちを明るく引き上げてくれるものであり、「人生は素晴らしい」と思わせてくれるものです。本の虫で多くの本を読んでいるタイプではありませんが、気に入った本を暗記するほど繰り返し、ボロボロになるまで読み込んできました。

    今回ご紹介する『サラとソロモン』もそうですし、『聖なる予言』『アミ 小さな宇宙人』など、物語風にアレンジしながら人生の真理を説いた本を好んで読んできました。私たちはどこから生まれて、何のために生きるのかといった、スピリチュアルという簡単な言葉では片づけられない、自分の内面を見つめ直すきっかけになるような本たちです。

    読書は不思議なもので、読む時の心の状態によって目に留まる箇所が異なるものです。読み返すたびに、「前回読んだ時、こんなこと書いてあったかな?」と思う言葉に出逢え、心を強く打たれます。だからこそ、目に飛び込んでくる言葉は、いま自分が求めていることの答えだと受け止めています。

    私が心に残る1冊として挙げた『サラとソロモン』は、小学生の女の子・サラが言葉を話す不思議なふくろう・ソロモンに出会い、様々な問答や実践を繰り返しながら、幸せな人生を送る法則を学んでいくお話です。

    難しい言葉で理論的に説明する専門書とは違い、ストーリー仕立てで「引き寄せの法則」を疑似体験でき、子供でも分かるように易しく解説されているのが特徴です。

    『サラとソロモン』の素晴らしいところは、生活を変えるのに何か特別なことを行う必要はなく、日常生活の中で自分の考え方や気持ちを変えるだけでいいのだと気づかせてくれる点です。そしてその方法は、経営者でも学生でも主婦でも皆一緒で、日々の生活の中にこそ変化のきっかけがあると何度も説いています。この本からのメッセージをひと言でまとめると、

    「目の前に起こる出来事をいつも自分にとって居心地よくとらえよう」

    だと思います。〝居心地よく〟を別の言葉で表すと、わくわく、ほっとするという表現になるでしょう。楽しいほうを選ぶといってもいいかもしれません。起こった出来事は同じでも、自分の気持ちが明るく居心地のよいように捉えることで、その気持ちと同じ感覚のことが起こる、というのが引き寄せの法則の原点なのです。

    浅見帆帆子 エッセイスト

    浅見帆帆子

    あさみ・ほほこ

    東京都生まれ。青山学院大学国際政経学部卒業後ロンドンに留学、インテリアデザインを学ぶ。帰国後、執筆活動に入る。代表作『あなたは絶対! 運がいい』(廣済堂出版)をはじめ、著書累計は500万部以上にのぼり、海外でも広く翻訳出版されている。オンラインサロン「引き寄せを体験する学校」を運営。優良メルマガ「まぐまぐ」にて「まぐまぐ大賞」を受賞。音声配信「note」の「未来ラジオ」でも人気を集めている。最新刊に『朝のひらめき 夜のひらめき』(三笠書房)がある。