冒険家・三浦雄一郎氏、91歳。これまでエベレストに3度登頂を果たし、80歳での登頂は史上最高齢としてギネス世界記録に認定されている。そんな超人的な三浦氏だが、コロナ禍真っ只中の2020年6月3日、100万人に1人といわれる難病に突如倒れた。頚髄硬膜外血腫。首から下が動かせなくなり、要介護4のハンディキャップを負いながらも、懸命なリハビリとトレーニングを積み重ね、2023年8月31日、富士山の頂に再び立ったのだ。その壮絶な闘病と挑戦の軌跡を振り返ると共に、逆境を乗り越える心得や人生100年時代を生き抜く秘訣に迫る。
冒険家
三浦雄一郎
みうら・ゆういちろう
昭和7年青森県生まれ。北海道大学獣医学部卒業。39年イタリアのスキー競技キロメーターランセに日本人で初参加し、当時の世界スピード記録を樹立。41年富士山直滑降。45年エベレスト・サウスコル8000メートルから世界最高地点スキー滑降。60年には世界7大陸最高峰からのスキー滑降を達成。平成15年70歳でエベレスト登頂、20年75歳で2度目の登頂に成功、さらに25年には史上最高齢の80歳で3度目の登頂を果たす。著書に『65歳から始める健康法』(致知出版社)など多数。最新刊に『諦めない心、ゆだねる勇気』(主婦と生活社)。