静岡県浜松市。大海原に面し、水泳の盛んなこの町で、稀有な出逢いを果たしたお二人がいる。障がいや発達特性への理解が乏しかった30数年前から、そうした子供を多く受け入れてきた「ぺんぎん村水泳教室」代表の伊藤裕子さん。1,000人以上の生徒を輩出するこの教室を巣立ち、先天性四肢欠損の水泳選手として、北京・東京・パリのパラリンピックで金メダルに輝いた鈴木孝幸選手。水の中で育まれた絆の軌跡を振り返っていただいた。
【写真(左)提供=朝日新聞社】
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ぺんぎん村水泳教室代表
伊藤裕子
いとう・ゆうこ
昭和37年岐阜県生まれ。短大卒業後、幼稚園教諭、複数の民間スイミングスクールでのインストラクターを経て平成4年、障がいのある子も健常の子も分け隔てなく受け入れる「ぺんぎん村水泳教室」を浜松市内の市民プールに開設する。9年中日新聞教育賞受賞。令和3年文部科学大臣表彰受賞。
パリ2024パラリンピック水泳男子金メダリスト
鈴木孝幸
すずき・たかゆき
昭和62年静岡県に先天性四肢欠損で生まれる。平成16年17歳でアテネパラリンピック出場、初の銀メダル。北京大会以降、日本選手団競泳チームの主将を三度務める。25年より英国留学。同大学院博士課程でも学問を深める。令和3年紫綬褒章受章。ゴールドウイン所属。これまでパラリンピック6大会に連続出場し、通算メダル獲得数は14。