日常生活の基盤となる掃除を徹底して掘り下げることによって、人を変え、会社を変え、学校を変えることができる。それを自らの実践によって証明してみせたのが、イエローハット創業者で日本を美しくする会相談役の鍵山秀三郎さん、87歳である。その鍵山さんに63歳で出会って以来、側近として今日まで20年間にわたって鍵山さんの活動を支えている阿部 豊氏。事業がうまくいかなかった時に鍵山さんと出会い、「掃除をすれば会社がよくなる」という鍵山哲学の薫陶を受け、自ら「掃除に学ぶ会」を立ち上げてその教えを日々実践している木南一志氏。鍵山さんの凡事徹底を間近で見てきたお二人に、その「足下を掘る」生き方についてお話しいただいた。
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新宮運送社長
木南一志
きみなみ・かずし
昭和34年兵庫県生まれ。流通経済大学卒業後、大手運送会社に勤務。59年父親が創業した新宮運送に入社。平成元年、兵庫物流社長に就任。この頃、鍵山秀三郎氏の教えに出合う。平成5年、4,000日間の無事故無違反を推進する『S-DEC運動』を開始。「風を起こさない運転」を推進し、21年「エコドライブコンテスト」にて環境大臣賞受賞。24年、環境エコドライブ活動コンクール最優秀賞。近年は企業参加型のリサイクルシステム事業を確立するなど、運送業を中心に多彩な事業展開を行っている。
日本を美しくする会、東京掃除に学ぶ会所属
阿部 豊
あべ・ゆたか
昭和13年愛知県生まれ。県立新城高校卒業後、東海銀行に就職。53歳で退職後、住宅ローン保証会社に就職。63歳で定年退職した後、イエローハットに入社。平成17年「日本を美しくする会」事務局担当、平成20年鍵山秀三郎相談役担当に就任。令和元年10月に鍵山秀三郎事務所を退職し、現在、NPО法人「子どものいのちを守る会」所属。