安岡正篤師が知人に頼まれて作った「傳家寶」という家訓がある。家が繁栄していくためにどういう心がけが必要かを格調の高い文章で七ヶ条に記している。これを実践していけば、その家は栄えること間違いないと思わせる家訓である。
その第一条に、こう書かれている。
一、我が幸福は祖先の遺恵、子孫の禍福は我が平生の所行にあること、已に現代の諸学にも明らかなり。
いま、あなたが幸福な人生を生きているのなら、それは祖先が徳を積んだおかげであり、子孫の幸不幸はあなたがどういう生き方をしているかで決まる、ということである。