「一身独立して一国独立す」。明治維新から5年後に上梓され、当時の国民の10人に1人が読んだという名著『学問のすすめ』の言葉だ。10代から福澤諭吉に私淑し、著作に親しんできた齋藤孝氏は、同書を「独立のすすめ」と読む。維新より150年が過ぎ、いま一層の激変期を生きる日本人が、この先達から受け取るべきものは何か。
【写真=ⓒ国立国会図書館「近代日本人の肖像」】
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明治大学文学部教授
齋藤 孝
さいとう・たかし
昭和35年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。著書は『現代語訳 福翁自伝』『現代語訳 学問のすすめ』(いずれもちくま新書)、最新刊に『1日1ページ、不思議と元気が湧いてくる名文読み書き練習帳』(致知出版社)など多数。