新型コロナウイルスのパンデミックは、高度な先端技術と豊かな経済力を誇る我が国の脆さ、危機管理力の欠如を浮き彫りにした。一方、国際社会に目を転じれば、コロナ禍にあってアメリカやヨーロッパ諸国を中心に中国包囲網が形成されるなど自由民主主義社会の結束が一段と高まっている。そういう激変の中で日本はどういう役目を果たせばいいのか。世界、そして日本の闇を破る一灯はあるのか。大局的視野で時流を捉える櫻井よしこ、中西輝政両氏に語り合っていただいた。
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国家基本問題研究所理事長
櫻井よしこ
さくらい・よしこ
ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業後、「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局勤務。日本テレビニュースキャスター等を経て、現在はフリージャーナリスト。平成19年「国家基本問題研究所」を設立し、理事長に就任。23年日本再生に向けた精力的な言論活動が評価され、第26回正論大賞受賞。24年インターネット配信の「言論テレビ」創設、若い世代への情報発信に取り組む。著書多数。最新刊に『赤い日本』(産経新聞出版)がある。
京都大学名誉教授
中西輝政
なかにし・てるまさ
昭和22年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、米国スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24年退官。専攻は国際政治学、国際関係史、文明史。著書に『国民の覚悟』『賢国への道』(共に致知出版社)『大英帝国衰亡史』(PHP文庫)『アメリカ外交の魂』(文春学藝ライブラリー)『帝国としての中国』(東洋経済新報社)、近編著に『アジアをめぐる大国興亡史』(PHP研究所)他多数。