「古典と歴史と人物の研究、これを徹底しなければ、人間の見識というものは磨かれない」碩学・安岡正篤師のこの言葉は、私たちが先達に学ぶ所以を端的に示している。『致知』も48年、古典と歴史と人物を三本柱に据え、毎号の編集に努めてきた。本誌連載の執筆陣である鈴木秀子氏、數土文夫氏、横田南嶺氏に、『致知』の愛読者で無類の読書家として知られる栗山英樹氏を加えた四氏による座談会。それぞれの人生に彩りを添えてきた先知先哲の教えや言葉を語り合うことで見えてくる人間学の深奥な世界とは――。
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文学博士
鈴木秀子
すずき・ひでこ
昭和7年静岡県生まれ。聖心会シスター。文学博士。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。ハワイ大学、スタンフォード大学で教鞭を執る。聖心女子大学教授を経て、国際コミュニオン学会名誉会長。聴衆と共に「人生の意味」を考える講演会、各種ワークショップなどで指導に当たる。著書に『「思考は現実化する」を量子力学で解く』(村松大輔氏との共著/ビジネス社)、本誌連載をもとにした『名作が教える幸せの見つけ方』(致知出版社)など多数。
JFEホールディングス名誉顧問
數土文夫
すど・ふみお
昭和16年富山県生まれ。39年北海道大学工学部卒業後、川崎製鉄入社。常務、副社長などを経て、平成13年社長に就任。15年経営統合後の鉄鋼事業会社JFEスチールの初代社長となる。17年JFEホールディングス社長に就任。経済同友会副代表幹事、日本放送協会経営委員会委員長、東京電力会長を歴任し、令和元年より現職。同年旭日大綬章受章。著書に『徳望を磨くリーダーの実践訓』(致知出版社)。
臨済宗円覚寺派管長
横田南嶺
よこた・なんれい
昭和39年和歌山県新宮市生まれ。62年筑波大学卒業。在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。平成3年円覚寺僧堂で修行。11年円覚寺僧堂師家。22年臨済宗円覚寺派管長に就任。29年12月花園大学総長に就任。著書に『禅の名僧に学ぶ生き方の知恵』『十牛図に学ぶ』『臨済録に学ぶ』『無門関に学ぶ』、栗山英樹氏との共著『運を味方にする人の生き方』(いずれも致知出版社)など多数。
北海道日本ハムファイターズCBO
栗山英樹
くりやま・ひでき
昭和36年東京都生まれ。59年東京学芸大学卒業後、ヤクルトスワローズに入団。平成元年ゴールデン・グラブ賞受賞。翌年現役を引退し野球解説者として活動。24年から北海道日本ハムファイターズ監督を務め、同年チームをリーグ優勝に導き、28年には日本一に導く。令和3年侍ジャパントップチーム監督に就任。5年WBC優勝。6年北海道日本ハムファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任。著書多数。横田南嶺氏との共著に『運を味方にする人の生き方』(致知出版社)がある。